アマゾンエコーの深慮遠謀 声の時代はなぜここまで自然にやってくるのか?

takahito iguchi
5 min readJul 24, 2017

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アマゾンエコーに画面が付いたことは、簡単にボイスコントロールできる超お値ごろなパーソナルコンピュータの登場を意味します。

アマゾンエコー(ベーシックなエコーと次世代のドット、そして画面付きのショー含めて現在7台もある!)と暮らし始めて三ヶ月。この間にも、提供先エリアと提供スキルはドンドン増えています。

ですが、改めてこのデバイスとインターフェイスのポテンシャルの大きさには驚きます。大きく二つのポイントがこのエコーの凄さの根底にあると思っています。

エコー・ドットは怒涛の値下げでますます普及しています。

ポイント1:声がすべての入り口になるとしたらどうなるだろう?

エコーを使い慣れてくると感じることなのですが、音声で応答して様々な操作が出来るようになると、わざわざスマホ画面を開いて、アプリを開始した上で操作をするのがとっても億劫になります。できればなんでも声で操作出来るといいなと思えてきます。

ポイント2:ボイスインターフェイスは排他的なのかもしれない。

今手元にはグーグルホームも存在しますが、それぞれの対話の癖もあるのと、提供されているスキルも大きく異なるので、異なるスマートスピーカーデバイスが共存するのは難しいのかもしれない!と感じつつあります。

実際使い勝手や対話性能の断然優れているグーグルホームがあるにも関わらず結局音楽サービスの優秀さやエコー・ショーで見せつけられる「画面付き音声インターフェイス」の快適さで、自分自身は常にアレクサに話しかけています。

アマゾンは既にエコー&アレクサで音声通話及びメッセージングができるシステムを発表済みです。

これは想像よりも大きいエコシステムになるのだろう。

もしこれらのポイントがしばらく有効なのであれば、音質改良版(これは既に噂になっていますね)や、よりコンパクトなウェアラブル版(これは未だ見えていません)スマートフォンのハードウェア・デザインに最適化されたもの(これは既に話題になっています)などが続々リリースされるであろう、アレクサとエコーの生態系はますます発展するでしょう。

一度は大ゴケした「FirePhone」ですが、アレクサに最適化されて再登場すると言われています。

それにしても、そのポテンシャルの大きさの割にその圧倒的底力が見え辛いのは、きっとアマゾン自身がハイテクマニア向けではなくって一般的なファミリーユースにも十分アピールできている、現状のマーケティングの地味さもあるのでしょう。

とはいえ、一度エコーの楽さ快適さを知ってしまうとつい追加でオーダーするのは必定。一人が何台も持つというのはスマホの場合なかなかあり得ないので、そういった意味でもこのエコーの快進撃がまだ序盤戦に過ぎず、しかもここからアマゾンが得られる果実が我々の想像を超えているであろうことは確実です。

画面付きのエコーショーはクリスマス商戦で大暴れするでしょうが、まだまだアマゾンは仕掛けてくると思います。

この影響を最も鮮烈に受けるのはコミュニケーションロボット系の新製品ではないか?と個人的には思うのですが、それ以上にテレコミニュケーション系製品に大きなインパクトをもたらす可能性が大いに指摘されています。

(e.x. https://www.cnet.com/how-to/how-to-use-an-amazon-echo-to-call-someone/

アマゾンによるアレクサ搭載型メッセンジャーは「Anytime」と呼ばれています。

既にアレクサ搭載型メッセンジャーの登場が予測されているのですが、新製品のエコーショーが新たな家電(イエデン)になる日も近いかもしれません。

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Written by takahito iguchi

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