ダベル マーケティング解説

声のソーシャルを世界のマーケットに届けるには?

takahito iguchi
5 min readMay 18, 2020

現在絶好調で5,000ユーザー獲得で 100億円時価総額で資金獲得のできたClubhouseに比べて、ずっと以前から最高の体験性と明快なユースケースで米国アプリ市場に登場していたTTYLは絶賛失速中です。

理由は親友同士というFacebookやSnapchatに代表されるソーシャルグラフに利用シーン対象固定したことでは?と思うのです…。それだと本質的な差別化は困難。

確かにその製品価値のスコープは正しいのだけど新しくはない。つまり、今まで無いものを作るのは非常に大変だけど、その勇気がないと本質的に新しい物は作れない。僕はそう思います。新しいソーシャルグラフの開発は決して容易ではないけど、そこを踏み切らないと、実質体験性が新しくっても製品価値そのものが変革できない。

ダベルも製品リリースから半年ユーザーがいなかったし、日本でも多動性の人に届く迄に1月以上掛かっています…。

仮にそれが凄いニッチなユーザーだとしても、最初熱狂して「これは俺のアプリだ!」と支持してもらえな限りは、社会的行動の変容を促すような新しさのある製品は実現出来ない…そう思うのです。

アプリ開発=コアユーザー開発だと思います。

機能開発ではなく、その価値を感じる人の発見と維持発展プロセス…。

だから流行っているアプリを研究したり参照しながらのアプリ開発は限界があります。既に流行っている機能や仕様の模倣は本質に至りづらい。

それを欲する人たちの本質価値を発見し、それを獲得することこそが不可欠で、余りに困難。行動変容はそれを見つけた際に起こる最大の成果だと思うのです。

凄いチームが大きな資本で凄い勢いで伸びているように見えるのは多くの場合はフェイクではないか?それはなぜかと言うとお金やプロモーションで作られるユーザーベース基盤が脆いから…。

資金とインフルエンスで伸びている限りはプロダクトとマーケットのフィッティングが一見出来てるように見えるのだけどもそのユーザー基盤が、それ(インフルエンサー・マーケティングなど)を緩めたり、あるいは他の大きなトレンドが市場を圧倒し始めると即成長が鈍化してしまいます。

なので、Clubhouseもその基盤は極めて脆弱。

ベイエリアのVCの掌返しやトレンドへの感度の強さ=移り気はこのムーブメントが短命で貧弱であることを意味します。

特に資金が潤沢でマーケや技術開発に惜しげなくお金を使えるとなると、結果どうしても組織文化が緩みで、無駄な投資やマーケを行いがち=それはユーザー価値を毀損しがち。そう言う側面もあると思います。

ダベルでは日本でのマーケティングに関して(自分自身も多動なので)多動性の高い人たちに向けて多動フェスというのを始めることになりました。多動な人が多動なことを多動に楽しめるオンラインイベントです。今月の30日と31日に開催しますので、ぜひ遊びに来て下さい!

アプリケーションにしろウェブサービスにしろそれが基盤として固まる迄が一番面白いですよね。

例えばツイッター最初期 SexApartが出た頃。或いは、はてブの出始め ニコ動初期 mixi黎明期 Spoon最初の頃のドキドキ。今だとStand.fmとか… なんだって最初が面白いのです。そして常にその新鮮さを維持するが「多動」の面目躍如なのかも知れないですね!

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