ビジュアルな会議を超低コストに、誰でも、直ぐ出来るとしたら?
ビジュアルミーティングの一つの(大きな)効果として、人はその話したことがその場で描かれることで、明確にその話を聞いてもらっていることが理解できます。
そして、その聞いてもらっているという納得感がお互いの信頼関係の形成に役立ちます。
「人は話を聞いてほしい、互いに理解し合いたいと思っています」
「人は描かれたものを見て何が伝わったかすぐに判断でき、それにより、次に話すことが明確になります。」そして「描かれているもの同士を繋ぎ合わせ関連性を見つけるための模索が始まります」(書籍「ビジュアル・ミーティング」より)
会議をビジュアル化することのメリットは、どう考えてもその通り!と思えるのに一方その普及がまだまだ全然ダメなのは、すごく簡単に言うと、「ビジュアル化が凄く大変」だからに尽きるのではないか?と思います。
ホワイトボードやマーカーや付箋などのツールが普通に用意されていて、それらを使い熟し、その場でビジュアルに会議の内容を可視化していけるスキルのある当たり前のように人がいる。そう言う状況は世の中の会議の中ではあまりにレアです。実際にはそのための環境作りとか、そのためのスキル教育や人材登用などが不可欠です。
トランスペアレントがまずはコミュニケーションの可視化として「音声をその場で聞き取って、キーワードを抽出後そのキーワードで画像を検索して即表示する」機能からスタートしたので「話したことのビジュアル化」は開発当初から可能でした。
ですから、会議の内容をビジュアル化することの大変さは、最初からある程度乗り越えているのです。
その上で今取り組んでいるのは、より良い資料の出力に向けたビジュアルアウトプットの開発です。
例えば多くの会議では最終的な出力として製品企画やプロジェクトのスケジュール表、市場ポジショニング、顧客ターゲットのスコープ図、マーケティングストーリーを表すグラフィックボードなど、様々なビジュアルな資料を作成して、それを共有し、それを元に次のアクション(リサーチや営業や開発など)に移ります。
ビジュアルミーティングでは「7つの基本フォーマット」を提言しています。例えば、有名なSWOT図とか、BCGマトリクスとか、pros and consとか、カスタマージャーニーマップとか、あらゆる"図"はこれらの基本フォーマットでほぼ記述可能です。
1 ポスター 「ここを見て!」を示す。一つの力強いイメージの伝達
2 リスト 情報の羅列、または線的に進む話題の列挙。
3 クラスター 付箋のような最小単位を「かたまり」にしたもの。
4 グリッド 格子状(グリッド)に情報をまとめる器。
5 ダイアグラム 情報の単位同士を矢印などで結びつけたもの。
6 ドローイング 渦巻きなどのダイナミックさを有した「絵」。
7 マンダラ 「円形」の組み合わせで情報を統合してく「器」。
なるほど!って感じなのですが、我々としては「音声を認識してその場でビジュアル言語化する」ところまでしかまだ出来ていないので、そこからこれらの"図"にどう編集して仕上げていくのか?は決して小さい課題ではありません。
しかも、それが凄く面倒だったり、使い勝手が直感的じゃなかったりしたら、そもそも誰も使おうとはしないでしょう。ですのでここから先はまさに未知数なのです。