新しいボールにようこそ(予告編)。

takahito iguchi
7 min readJul 27, 2017

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声は最もプリミティブで人間的なコミュニケーションメディアと言えます。

「声でしゃべる」という表現はとても奇妙なのですが今やデジタルな空間での会話は「文字」をやりとりすることが当たり前です。

会話する際に、文字だけでなく画像や動画なども交え「視覚」でやることはとても普通なことになりました。

でも、コンピュータ以前の社会では、リアルタイムコミュニケーションと言えば「声」でやることがずっと主体であり続けてきました。まずはしゃべらないと何も始まらなかった。

一方、ここ何年かで電話の利用が著しく減っているという実感がとても強いのですが( 2014年のリサーチで少なくとも国内携帯ユーザーに於ける約35%の人が「携帯電話ではあまり通話をしない」と答えているとデータが有ります)携帯電話が通話装置であるよりもインターネットコミュニケーションデバイスとして用いられるにつれ本来の電話(遠距離かつリアルタイムに声で会話する装置)としての用途はどんどんと減ってきました。

では、声はコミュニケーション手段として衰えていくだけなのか?と言うと(日常生活では未だに近接コミュニケーション=声による対話ですが)そうではないと思います。

今や人以外の「デバイスやロボット」も、声をメディアにするようになりました。

例えばスマートスピーカーに代表されるロボティクスや人工知能との対話に於いて「声」の果たす役割はますます向上していると言えます。

テキストチャットは非同期の交信が可能です。しかも、極めて正確(言った言わないが起こりづらい)。記録も残しやすく確認が容易です。

ですがスマートスピーカーの操作体験が飛躍的に伸びている理由は「声」による操作の容易さ故ですね。いかにタイピングが速くても音声を発する速度にはなかなか勝てません。

これは例え話なのですが、ロボットとタイピングで話すのは変な感じがしますよね。とても不便な感じがします。文字を入力するのは未だにあまり簡単じゃないです。それに、タイプされた文字はその段階ですでに大いにフィルタリングされているので、心理的距離があるように感じます。

人の親しさと声の暖かさ、生々しさは対応しているように感じます。

脳内である程度整理され、整えられた文字とその文字を発した段階の心理状態、エモーションとの間に何らか距離があることは、きっと多くの人たちが気づいています。

ですからあらゆる場所、機会、タイミングで人は人と喋ることを欠かせませんし、便利さ効率性だけでなく「しゃべるという行為の楽しさ」を忘れることはなかなか出来ません。例えば親しい同士がカフェでお互いタイピングして会話している様子は少し想像しづらいと思います。それでは全然仲が良い感じがしませんね。仲良し同士が空間を同じくしている間は、やはり声で喋ります。文字は打たない。

ボールが作ろうとしているデジタルの空間は、そう言った親密で、気楽で楽しい空間です。

新しいボールは開発佳境、もうしばらくしたらApple AppStoreにてリリースされます(iOS対応アプリです)。

テキストチャットの便利さや良さ、例えば非同期に喋れるので時間に拘束されにくいこと。話を聞いても、即その場で打ち返さなくても時間があるときに打ち返せば良い自由さ。それらはそのまま本来、声で会話することの醍醐味であった「生々しさや暖かさを最大限生かした」会話空間を志向しています。それがボールです。

とはいえ、まだまだボールには改善すべき点が多くあります。リリース後一ヶ月を経て、特に大きな課題としてクローズアップされたのは「話題の共有のしづらさ」でした。

仲間同士で親密に語り合っているクローズドなチャットグループならともかく(お互い良く知っている仲なら共通の話題を探す際の苦労は余りありません)、知らない同士が突然テーブルを囲んで喋ろうとするような場合にお互いが話題を共有できない限り、なかなかおしゃべりは盛り上がりません。

ですので、今回の大幅アップデートでは「知らない同士でも会話時の話題を共有しやすくし、喋りかけるハードルをできるだけ引き下げる工夫」を優先的に盛り込みました。

新しいプレイヤー画面

それがこの新しいプレイヤー画面です。これからリリースされるボールでは会話するグループに「グループ名」と「グループ画像」をセットできるようになります。

プレイヤー画面には、再生中グループのタイトルとタイトル画像が表示されます。

グループをシャッフルで聞き流す際、または検索などしてグループを探す際にグループ名とグループ画像が大いに手助けになりますし、ぱっと見で何が話されるのか直感的に把握できるようになります。

プロフィール画面はこんな感じです。

また、今までプロフィール画面のなかったボールにプロフ画面が追加されます。下の画面がそうなのですが、参加しているグループ一覧が表示されることで、その人の興味関心が見えやすくなります。もちろん、自分自身も参加グループの状態がとても把握しやすくなります。

プロフィール(ホーム)画面にはそのユーザーの参加グループ一覧が表示されます。

そして、これも今までは無かった画面なのですが、それぞれのグループにグループプロフ画面が追加されます。それぞれのグループ作成日時や参加メンバー等の情報が表示されるので、パッと見でグループの状態が把握しやすくなります。

グループにもプロフィール画面ができます。

グループプロフではそのグループの参加ユーザーのメンツやグループタイトル、タイトル画像などが確認できるようになります。

どうでしょうか?ボールユーザーの方でしたら、きっと、これらのアップデートのもたらす効果は伝わると思うのですが、今迄躊躇されていた方にもぜひお使いいただきたいと思っています。

ボールの「会話の共有」というお題目からは、ラジオやポッドキャストのサービスなどの放送的なコンテンツが想起されると思うのですが今ボールが狙っている会話空間は、もっと自然な日常的雑談空間を目指していると思います。

放送的なコンテンツの「強さ」よりももっとずっと軽く、日常的で親密さのある会話ですね。ツイッターのつぶやきと比べても、もっとカジュアルで肩肘張らない感覚といえると思います。

新しいボール、もう少しでお届けできると思います。お楽しみに!!

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Written by takahito iguchi

Tonchidot & Telepathy & DOKI DOKI!!

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